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2024.06.05

自動箱包み装置の開発

株式会社アビリカは、物品をスクエア包みにより自動で包装する「箱包み装置」を開発しました。当社はこれまでも「自動瓶飾り装置」 「自動箱結び装置」を自社開発しており、包む・結ぶ装置の第3弾となります。

 

【開発の背景】

①新入社員のアイデア

当社は新入社員研修の一環として「モノづくり研修」を実施しております。決められた予算の中で、自分たちだけで『どのような装置を製作するか』『資材の調達』『設計』『組み立て』など、実務に必要な工程を全て行う実践的な研修であり、毎年新入社員の斬新なアイデアで面白い装置が生み出されています。今回の開発装置は、2022年度新入社員のアイデアがもとになっています。

 

②技術の知見

当社には、包む・結ぶ装置の開発に実績があります。新しい装置の開発を検討する段階で、新入社員のアイデアと当社の技術の知見を併せて、箱を包装紙で“キレイに正確に速く包む”ことに着目しました。

 

③スクエア包み自動化の希求

物品を包装紙で包む方法には、「キャラメル包み(合わせ包み)」「斜め包み(デパート包み、回転包みとも言われる)」「スクエア包み(風呂敷包みとも言われる)」などがありますが、前2者はすでに他社により自動化が実施および検討されていたため、当社は「スクエア包み」に着目しました。さらに、贈答用の物品などでは、「スクエア包み」が好まれる場合も多く、自動化が希求されていたため、実用レベルにおいてスクエア包みができる「箱包み装置」の開発に着手しました。

 

【開発の概要】

「スクエア包み」は、物品を上下反転させることなく包装紙の四隅をそれぞれ側面に沿って持ち上げ、上面中央で合わせるように折り曲げる包装方法ですが、四隅の角および、上面の頂点を中央で正確に合わせるために「化粧折り」を施すことが課題となりました。解決手法としては、化粧折り時、包装紙を「立ち上げる部分」と「溝の部分」をつくる独自の形状の部品を開発することにより、約2cm幅の化粧折りが可能となっています。それにより、仕上がりがキレイで正確な包装をすることができました。

 

【今後の展望】

今後は、自社開発「自動箱結び装置」との連結により“包むから結ぶ”の一連の動作を自動化する装置の開発を目指し、人手不足の現場に安定した品質で対応できる装置の開発に貢献していきます。当社は「未来価値を創発する~Future Value Possibilian~」を企業理念とし、世の中の複雑で繊細な作業を自動化できるよう、今後も技術開発を進めてまいります。

2024年619日~21日まで開催される「設計製造ソリューション展」にて実際の装置を初出展いたします。ぜひご覧ください。またその後は本社1階にて展示予定です。

 

【ご参考】

・自動瓶飾り装置 https://www.abilica.co.jp/products/products-418/

・自動箱結び装置 https://www.abilica.co.jp/products/products-482/