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2022.12.22

第57回機械振興賞 機械振興協会会長賞を受賞

株式会社アビリカは、一般社団法人 機械振興協会主催の第57回機械振興賞において、弊社開発装置「自動瓶飾り装置の開
発」が機械振興協会会長賞を受賞したことをお知らせします。

機械振興賞は、日本の機械産業における技術開発の一層の促進を図るため、優秀な研究開発およびその成果の実用化によって機械産業技術の進歩・発展に著しく寄与したと認められる企業・大学・研究機関および研究開発担当者を表彰するものであり、弊社としては初の受賞となります。
※表彰式は2023年2月21日に執り行われます。

【開発の背景】
日本酒の「獺祭 二割三分」は、酒瓶に高級感のある装飾用の飾りが施されており、かけ和紙による「紙飾り」と組み紐による「蝶結び」を熟練の作業者により手作業で行っていましたが、需要増加による増産が見込まれる中、地方拠点であるが故の人手不足や、訓練しても簡単には習得できない作業のため、生産工程の自動化が急務とされていました。

形状が変化する柔らかい紐を蝶結びするのは人の指でも手順が多く、複雑な動きになっており、紙飾りにおいても、瓶の立体的な曲線形状に沿わせ、緩みなく折り込むことは自動化には不向きな条件でした。しかし、生産者様のお悩みを解決したい一心で「紙飾り」と「蝶結び」の自動瓶飾り装置の開発に着手しました。

【開発の概要】
「紙飾り」は、和紙特有の通気性、ドレープ(皺)、折り込む際の摩擦の違いなどが課題となりましたが、その度に解決手法を確立し、決め手は金型で事前に折り目を付けることにより「折る」から「畳む」という発想へ転換し自動化の実現に至りました。

「蝶結び」は、結び方がシンプルな「イアン結び」を採用することにより、二次元的な動きを組み合わせて自動化に成功しました。また、各工程を細分化し段取りを工夫することによりタクトの短縮も図っています。様々な課題を解決し作業者の習熟度に左右されることのない、安定した品質で瓶飾りを生産できる装置が完成し、増産の対応に貢献しています。

今後も、世の中の複雑で繊細な作業を自動化できる様に、技術開発を進めてまいります。

■ご参考
2022年度 第57回 機械振興賞 受賞一覧
http://www.jspmi.or.jp/tri/prize/57th.html